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ハンセン病図書室

空海

空海

高村薫 
新潮社 2015年発行

解説

作家・高村薫が、カメラ片手に空海の足跡を辿りつつ、人物と思想に迫ったこの本には、ハンセン病患者と大師信仰のつながりについての言及がある。もともと四国遍路は、故郷を追われた多くのハンセン病患者が物乞いをして歩く道でもあり、孤独と苦悩の中で育まれた真言宗への信心は、強制隔離後の療養所内に受け継がれた。高村は「この国の大師信仰は、まさにハンセン病患者たちがいてこそ営々と息づいてきたのではないか」と思いをめぐらせ、匹敵するのは東日本大震災の被災地にある祈りぐらいではないか、と書いている。