Books on Leprosy / ハンセン病図書室
山本須美子 加藤尚子
医療文化社 2008年発行
解説
本書はハンセン病回復者の日常的暮らしの諸相とその変遷を「入園者の視点」からまとめたエスノグラフィ(=民俗誌)である。「結婚と子ども」をテーマに,4年間にわたって、療養所・星塚敬愛園の女性入園者9名のライフストーリーを聴き取り調査。結婚、夫の断種、妊娠、中絶、出産といった、いままで黙されてきた生活の実態を「被害だけではない語り」に沿って明らかにし、現実を受け入れ人生を全うする回復者の姿をすくいあげた。