Books on Leprosy / ハンセン病図書室
岡部伊都子
藤原書店 2006年発行
解説
結核に苦しんだ過去をもつ著者は、それ以上につらい立場に置かれてきたハンセン病者のことを知り、大島青松園や沖縄愛楽園を何度となく訪問した。そこで出会ったのは、苦難の日々の中で、洗われたように純粋な精神の美しさをもつに至った人々であった。40年以上にわたり、心と心のふれあいを重ねる中で、著者は「皆様がたの解放がなくて、私ども全国民の解放はないのではないか」との思いに至る。国の隔離政策への憤りを交えつつ、入所者との交流の日々を綴った一冊。