全患協運動史ーハンセン氏病患者のたたかいの記録

全国ハンセン氏病患者協議会　
一光社　2002年発行

解説

敗戦の民主化とともに人権に目覚めた療養所入所者によって発足された「全国国立らい療養所患者協議会」。本書はそこで長年繰り広げられた運動の歴史をまとめた記念碑的記録集。とくに罰則を強化しようとする政府の意向に抵抗するべく、激化の一途をたどった「らい予防法」闘争（1953年）が詳述されている。各園での作業スト、国会前座りこみ、ビラまき、デモ行進と、死力尽くした反対闘争は押し切られ、「らい予防法」は改正されてしまう。しかし高等学校の設立や、医療・福祉の充実を認めさせるなど、後世の患者運動に残した功績はきわめて大きい。