Books on Leprosy / ハンセン病図書室
林志明(著) 鄧晶音(訳)
河出書房 2015年発行
解説
ハンセン病患者・回復者として70年以上を歩んできた著者が体験と見聞をもとに創作した、中国では数少ないハンセン病小説。ハンセン病の夫を捨てたことに自責の念を募らす妻、回復者という身分を隠す局長、療養所内で三人の男に求愛されながらも悲劇をたどる美しき女性患者。17編の話に出てくる登場人物は、過酷な運命を強いられながらも、高貴な人徳をもって人を愛し、清らかに生きようとする。「誰の心にも天使がいる」という著者の人間愛がちりばめられた珠玉の短編集。