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ジャック・ロンドン多人種もの傑作短編選

ジャック・ロンドン多人種もの傑作短編選

ジャック・ロンドン(著) 辻井栄滋・芳川敏博(訳)  
明文書房 2011年発行

解説

アメリカの作家ジャック・ロンドンが日本や中国などの人々を描いた短編集。八篇のうち、ハワイを舞台にした二篇がハンセン病を扱っている。「さよなら、ジャック」では、裕福で自信家の男カースデイルが、抜群の美女ルーシーの罹患に衝撃を受ける。「ハンセン病は他人事」と思っていた主人公の、急激な心象の変化がリアルに描かれた一篇だ。「ハンセン病患者クーラウ」では、患者仲間に離反されつつ、隔離施設への入所を迫る白人に単身抵抗し、病に侵されつつ自らの生きざまを貫く男の姿が鮮烈に描写されている。