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『天使在人間』の日本語版が出版されました

Topics 2015.7.7

中国のハンセン病回復者・林志明(りん・ちみん)さんの著書『天使在人間(てんし・ざい・じんかん 河出書房刊)』が6月1日に発売されました。

『天使在人間』は現在86歳である林志明さんが自身の体験、病友たちの話などをもとに書きあげた17篇からなる短編集で、日本語への翻訳を手がけたのは中国系三世である鄧晶音(とう・あきね)さん。鄧さんは、みずからのルーツをたどるために訪れた中国で初めてハンセン病回復者と出会い、ワークキャンプにのめり込むなかで林さんの著作を知ったそうです。

6月20日にキリスト友愛東京月会(東京都港区三田)でおこなわれた出版記念会では、2014年4月に林志明さんが国立ハンセン病資料館の招へいを受け来日したことをきっかけとして日本語版出版プロジェクトが立ち上がったこと、日本、中国双方の有志から寄付や支援を受けた結果、出版が実現にいたったことなど、本ができるまでのさまざまなエピソードが語られました。

IMG_1028「日本生まれの私が、自分のルーツである中国でハンセン病回復者のお爺ちゃん、お婆ちゃんたちと出会い、林さんの作品にも出会うことができた。でも本の出版がすべてのゴールではないと思っています。7月には、より細かなディテールやエピソードを紹介するための読書会も開催する予定ですし、さまざまな関連イベントにも参加していきたい。そのことを通じて、より多くの人たちに関心をもってもらえたら、うれしいです」
(鄧晶音さん)

「天使在人間」日本語出版プロジェクト Facebookページ
https://www.facebook.com/tenshizaijinkan

「天使在人間」のご感想はこちらまで
http://goo.gl/forms/RbnSgMh63a

写真上 『天使在人間(てんし・ざい・じんかん 河出書房刊)』/写真下 出版記念会で話す鄧さん