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Topics 2017.11.14
現在、東京都東村山市の国立ハンセン病資料館において、Hand Stamp Art Project × 田川誠「じんけんのもり」展が開催されている。
この展覧会は、来場者参加型のアート展として、国立療養所多磨全生園に広がる「人権の森」をアートで表現するとともに、ハンセン病に対する正しい知識の普及啓発に努めることを目的としている。主催は、Hand Stamp Art Project(ハンドスタンプアートプロジェクト)とPeter and Joseph(ペトロアンドヨゼフ)。
今回のアート展では、来場者に手形(足形、ほっぺ形など、体のどの部位でもOK)を押すワークショップに参加してもらい、その手形を使って会場に森をつくる。これまでに、全生園内にある花さき保育園の園児たちや入所者もワークショップに参加している。また、絵画「望郷の丘」をはじめ、田川がハンセン病をテーマに制作してきた作品群約30点も展示する。さらに、Hand Stamp Art Projectがこれまでに集めてきた手形も使い、田川によるライブペインティングが行なわれる。
全生園には、252種、3万本とも言われている森が広がっている。それは、入所者の方々が、望郷の念にかられながら故郷や家族を想って一本一本植えてきたもので、全生園の歴史そのものである。この森は「人権の森」と呼ばれ、今では地域の宝となっている。そして、この森と、ここに眠る人々の魂と歴史を未来に受け継いでいくため、さまざまな取り組みが行なわれている。
この「じんけんのもり」展では、国の強制隔離政策によって故郷を捨てさせられた人々の思いと、病気や障がいで自宅に帰ることのできない子ども達の思いをつなげる。異なった境遇であっても、「故郷を想う心はひとつ」という考えのもと、同資料館での開催が決定した。
アート展「じんけんのもり」は、11月7日(火)から26日(日)まで。11月19日(日)13:00~15:00には、同資料館映像ホールにおいて、Hand Stamp Art Project代表の横山万里子氏と、美術家・田川誠氏によるトーク、シンガーソングライター・エバラ健太氏によるライブも開催される。ハンセン病資料館へ足を運び、森づくりに参加してみてはいかがだろうか。
※Hand Stamp Art Project(ハンドスタンプアートプロジェクト)
病気や障がいを抱える子ども達と、その子ども達を応援する方々から10万人分の手形や足形を集め、2020年の東京パラリンピックで世界一の大きな絵を描くプロジェクト。2013年に発足し、2017年1月時点で1万枚以上の手形を集めている。現在は、病気や障がいの有無、年齢を問わず、誰でも参加できるプロジェクトとして、日本国内だけではなく、海外にまでその輪は広がっている。(http://www.handstampart.com/)
※Peter and Joseph(ペトロアンドヨゼフ)
美術家・田川誠を中心に、美術作品の制作と展示を行うアートチーム。2016年10月、ハンセン病をテーマにしたファッションショー(主催:tenboデザイン事務所)で、キービジュアル及び衣装のデザインに使用される絵画を制作した。また、同11月、tenboとともに、ファッションショーで使用された衣装や絵画を展示する「ハンセン病×ファッション×アート展」を、同資料館で開催している。(https://www.tagawamakoto.com/)
【イベント情報】
Hand Stamp Art Project × 田川誠「じんけんのもり」
1.アート展
日時:2017/11/7(火)~26(日) 9:30~16:30(最終日は14:00まで)
※月曜日+11/24は休館
2.トーク&ライブ
日時:2017/11/19(日) 13:00~15:00
場所:国立ハンセン病資料館(東京都東村山市青葉町4-1-13)
交通アクセス:西武池袋線清瀬駅南口から西武バス久米川駅北口行きで10分
西武新宿線久米川駅北口から西武バス清瀬駅南口行きで20分
JR武蔵野線新秋津駅から西武バス久米川駅北口行きで10分
主催:Hand Stamp Art Project
Peter and Joseph
お問い合わせ:handstampart@gmail.com(Hand Stamp Art Project)
info@tagawamakoto.com(Peter and Joseph)
HP:https://facebook.com/handstampartproject/