かつて湯治場としてハンセン病患者が多く訪れた草津温泉において、2016年6月6日(月)から8日(水)の三日間にわたり、日本ハンセン病学会が開催されました。会場には日本中から学会員が集まり、それぞれの研究成果を発表しました。
「草津温泉とハンセン病 ―ハンセン病医療の今昔―」をテーマとするシンポジウムでは、ハンセン病患者たちが自活しながら暮らしていた「湯之澤集落」や、コンウォール・リー女史が行った「聖バルナバ・ミッション」などの病者救済事業について、また、集落が栗生に移設され「自由地区」を形成するにいたった経緯など、草津とハンセン病のかかわりが語られました。
それを受けて、楽泉園名誉所長・小林茂信さんからは、隔離政策下にありながら、入所者の妻帯や労務外出が許されていた「自由地区」のようすについて、体験をふまえた話がありました(写真下:花束を受け取る小林名誉所長)
最終日には、学会員たちが楽泉園を訪れ、園内にある重監房資料館の見学などを行いました。