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「THINK NOWハンセン病」参加団体紹介#1:「ぷらす」

Campaign 2018.6.1

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日本財団は、一人でも多くの人がハンセン病への理解を深め、偏見や差別について考える機会をつくるための運動「THINK NOW ハンセン病」)を行っています。

今回はキャンペーンの参加団体であり、国立駿河療養所と私立神山復生病院に犬を連れて動物介在活動を行っている「ぷらす」さんに記事を寄せていただきました。

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topic180515_2私達は国立駿河療養所と私立神山復生病院のみを対象とし、施設に犬を連れて動物介在活動を行っている「ぷらす」といいます。
  
ハンセン病について詳しく学びたいと各地に出向いていた代表が、静岡県行政と共に静岡県東部の小学校・老人施設にお伺いする活動を十数年していたことから思いつきました。
しかし行政に相談しお願いをしても理解は得られず、既に施設の方々の平均年齢は85才近くなっていたことから、自分でボランティアグループを立ち上げました。そして両施設のご了解を得るためには、伺う私たちがハンセン病に対し正しい認識と理解を持つことが安心してお声かけして頂けると考え、行政の活動経験だけではなく勉強会受講は必須にし、更に両施設の見学をこなせばぷらすメンバーになれる、としました。
       
topic180515_3現在も勉強会は続け、各自がさまざまなセミナーに参加し学んでいます。
また犬たちも家庭犬ではありますが、トレーニングを行っています。高齢犬が多いため、犬に負担がかからないようプログラムを考え、一主婦たちの集まりではありますが、各自が専門的な資格を持ち、きめ細やかな仕組みを作りました。活動するにあたってボランティア保険の加入、顧問獣医師による健康管理、時には専門家の指導も受け、日々取り組んでいます。

topic180515_4topic180515_5このような活動をどうしても実現させたかったのには大きな理由があります。
老人施設においては、その生活は単調になりがちです。また動きが年々衰えてしまう傾向にあるため、行動範囲が狭まります。しかし、犬と触れ合うことにより表情が明るくなり、積極的に触ろうとしたり動こうとすることが運動にもなります。また犬を介在していろいろなお話をお聞かせくださいます。こうしたひとときを駿河療養所と神山復生病院の皆さまにも体験して頂きたかったのです。

ボランティアを立ち上げて良かったと思うのは、行政の活動だと仮に行っても年に一度の訪問が限度でした。しかしぷらすは月に一度は活動ができます。既に訪問活動も20回を迎えていますが(2018/5月現在)、犬に会えることを心待ちにしてくださっています。

駿河療養所では第5センターの空ナースステーション、神山復生病院では屋外(天候の悪い日や冬場は院内活動)で行っています。
単に犬と触れ合うだけではなく、毎回季節の歌を歌い、ドッグダンスや芸の披露、リハビリ体操なども取り入れ楽しい時間となるよう工夫しています。

topic180515_6topic180515_7このような活動は、両施設のご理解ご協力がなければ実現できませんでした。特に神山復生病院の藤原登喜夫さん、駿河療養所の小鹿美佐雄自治会長さんはご尽力くださり、この場をお借りして心より感謝を申し上げます。

ぷらすの活動は、ささやかで小さなものになりますが、私達はこの活動を多くの方々に知って頂くことにより、ハンセン病の病院が静岡県東部にあるということ、誤った国策により強制隔離が行われた歴史があること、無知であることが差別や偏見を生み出してしまうことを知って頂き、関心を持つことに繋がるとよいなと願っています。

既に常連だった入所者の方が数人お亡くなりになり、時に悲しい思いもしていますが、たったお一人でも犬に会いたいとおっしゃってくださる方がいるのなら、駆けつけたいと思っています。まだまだ活動には課題も多いですが、「無理なく、楽しく、出来る範囲で」を基本に地に足をつけた活動にしていきたいと思います。そしてぷらすの築いてきたネットワークを活かして少しでも啓発のお手伝いができたら良いなと思います。

topic180515_82018年4月より、ユニフォームを一新しました。沼津在住美術家・田川誠さんデザインで「ぷらすちゃん」誕生です。

topic180515_9もしこのユニフォームを着用しているメンバーを見つけたら、お気軽にお声かけください。よろしくお願い致します。

(撮影:黒崎彰)
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