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『らい予防法』四十四年の道のり

『らい予防法』四十四年の道のり

成田稔 
皓星社 1996年発行

解説

多磨全生園の医師であり、第65回日本らい学会においてらい予防法反対の決議を主導した著者が、廃止までの44年間を振り返った一冊。隔離政策に関する法の規定が不当であることを、学会やハンセン病療養所長など多くの関係者が認識していたにもかかわらず、廃止に向けた統一的な動きはなかなか起こらなかった。その一因が、関係者と患者たちを隔てる心の壁であった。著者自身、個々の条文の荒唐無稽さを感じることはあっても、その不条理さを患者の立場で受け止めてはこなかったという。誤った政策がそのままにされてしまう「不作為の失敗」が起きるプロセスを、本書は悔恨の苦い思いとともに伝えてくれる。