ハンセン病制圧活動サイト Global Campaign for Leprosy Eliimination

ハンセン病の現場にレンズを向けて vol.1 インドネシア 島々に横たわる現実を見よ!

17,000を超す島々から成り立つ世界最大の群島国家、インドネシア。多くの島々では医師や看護師が不足しており、患者の発見と治療が遅れています。また差別に苦しむ患者・回復者も少なくありません。そんな島々の中で、とりわけ患者数が多いと言われるパプア島にレンズを向けました。

本編 31分49秒

世界最大の島国に横たわる厳しい現実

インドネシアのハンセン病患者数は、インド、ブラジルに次いで世界第三位です。2000年に制圧を達成したものの、患者数は減らず、ほぼ横ばい状態。ハンセン病にかかっていることを自覚していない“隠れた”患者も多いと言われています。実際、新規患者の発見活動に同行した村では、わずか1時間半の間に3人もの患者が発見されました。
インドネシアでは今でも多くの島々で、差別や偏見が色濃く残っています。たとえ病気が完治したとしても、学校や職場に戻れなかったり、家族と離れて暮らすことを余儀なくされたりする人が少なくないのです。「ハンセン病患者・回復者」というスティグマ(負の烙印)を押され、その後の人生を生きていかなければならない。これが島国インドネシアの“現実”です。

keypersons

  • 「一番の喜びは、患者や回復者がプライドを持って社会復帰する姿を見ること」フェラ・ヨク(看護師)

    ヨクさんは、パプア島で働くハンセン病専門看護師(ハンセン病についての知識や治療についてトレーニングを受けた看護師)です。この島の患者は完治へのモチベーションがおしなべて低く、通院を途中でやめる人が少なくありません。しかし治療を放棄することはより重い障害を引き起こし、周囲から受ける差別につながります。ハンセン病にかかった人は、早期の治療が何よりも肝心なのです。 ヨクさんの一番の喜びは、患者や回復者がプライドを持って社会復帰する姿を見ること。そうした人々を一人でも多く増やすため、彼女は病院に来なくなった人の家を訪れて治療を促しています。また新たにハンセン病にかかった人を探し出す活動を、ボランティアで続けています。
    ハンセン病の現場で働く多くの人は誰に評価されることもなく、ただ患者のことだけを考えて額に汗しています。ヨクさんもそのひとりです。

  • 「夢は、自由に歩き回れるようになって再び漁に出ること」アビア・ルンビアック(回復者)

    ルンビアックさんは、パプア州の離島・ビアク島に住む元漁師の回復者です。1985年にハンセン病を発症。いったんは完治しましたが、海で素潜りをしていた時に足を怪我し、酷い感染症を患ってしまいました。
    その後、友人たちからは差別的な陰口をたたかれ、家族からも近所の人からも「怖い」と言われたため、ルンビアックさんは集落の外れにある小屋に自ら移り住みました。今はその小屋で一人寂しく暮らし、義姉が運んでくれるゴハンをただ食べるだけの毎日を過ごしています。
    ルンビアックさんの夢は、自由に歩き回れるようになって再び漁に出ること。小屋の中には漁師時代に使っていたオールが立てかけてありました。

Staff Credits

ディレクター:浅野直広 / GP:田中直人 / プロデューサー:富田朋子 / 海外プロデューサー:津田環 / AD:松山紀惠
撮影:西徹 / VE:岩佐治彦 / 音効:細見浩三 / EED:米山滋 / MA:清水伸行
コーディネーター:和子スウェントラ、前田智恵子 / 翻訳:平野加奈江、Matthew Churchill
日本語版ナレーター:華恵 / 英語版ナレーター:Deirdre Merrell-ikeda
制作:テレビマンユニオン

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