通算10回目、初の日本開催となった「グローバル・アピール2015」。
会期に合わせ、各地でさまざまなサイドイベントも行われました。
ここでは1月27日のグローバル・アピール宣言式典ほか、一部サイドイベントの様子を紹介します。
世界の政治・宗教・経済・教育・法曹・医療など各界の代表者によって署名・宣言されてきたグローバル・アピール。今回の「グローバル・アピール2015」では、ハンセン病治療の最前線で患者や回復者に寄り添う看護職の人々を代表して、国際看護師協会と各国看護協会の賛同により、メッセージが発信されました。
正しい知識がないことから引き起こされる偏見・差別、回復者の高齢化で深刻さを増す歴史の風化問題。人としての尊厳をどのように回復し、自立への道を目指すのか…。ハンセン病にまつわる課題は、過去、現在、未来のすべてに関わっています。「グローバル・アピール2015」では、こうした問題全般への理解を深めるため、回復者のライフヒストリーに関する講演、パネルディスカッションなども行われました。
世界各地のハンセン病コロニーで活動している若者たちが集まり、体験を語る合同シンポジウム「ハンセン病でつながる世界と若者」が1月22日、早稲田大学の公開授業として開催されました。会場には約50名の学生のほか、一般の聴講者も多数参加。登壇者たちは世界各地のコロニーで体験したエピソードを中心に、ハンセン病の正しい知識を伝えることの重要性、偏見や差別のない社会を目指す意義などについて語りました。
2015年1月24(土)〜28日(水)の5日間、丸の内オアゾで開催されたハンセン病写真展「ハンセン病を考えることは人間を考えること」。10年以上にわたり、ハンセン病の現場を撮影してきた日本財団フォトグラファー・富永夏子さんに、お話をうかがいました。
ハンセン病療養所への入所体験をもとに書いた小説『いのちの初夜』と、その作者・北條民雄を語る講演会が1月30日、東京・赤坂の日本財団ビル1階で開催されました。講演には約200名が参加、さまざまな角度から作家・北條民雄を語る会となりました。
2015年3月3日〜3月8日の6日間、東中野にあるSpace & cafeポレポレ坐で「道輔さん」と題した写真展が開催されました。「道輔さん」とは国立療養所多磨全生園でハンセン病図書館員を長年勤めた山下道輔さんのこと。2002年から13年にわたり全生園と道輔さんの写真を撮り続けた黒崎彰さんに、今回の写真展に込めた想いなどを聞きました。